超省エネ住宅 本気のトラブル上級編。
木製サッシまわりの雨漏りトラブル。リアル体験談です。
この記事では自分自身が実際に経験した木製サッシにまつわる雨漏りのトラブルについて書いています。その結果木製サッシそのものに否定的になったかといわれれば、むしろその逆で、正しく理解して正しく使えばこれほど素晴らしいものはないと考えています。
もし木製サッシで雨漏りや漏水のトラブルにあっている方がいたら、読んでいただくと参考になるかもしれません。
また、木製サッシ導入にあたってチェックしておくことを知りたい人にもぜひ読んでいただきたいです。
雨漏りは住宅のトラブルとしては、もっとも精神的なダメージが大きいもののひとつだと思います。
原因がすぐにわからない場合は、そのダメージをひきずりつづけますから。。。。
自分も最初に雨漏りが発生したときに、原因が木製サッシなのか、それとも別のところにあるのか、とても不安な気持ちになりながら、検索も含めて調べまくりました。
雨漏りトラブルの原因は、
木製サッシそのものではなかった!
誤解のないように先に結論から書いておくと、木製サッシの製品そのものに問題があったわけではありません。
うちのトラブルは、
施工会社が木製サッシの取り付け時に
良かれと思って施工されたコーキングによって
雨水排水ルートが塞がれていたため、
雨水が適切に排出されずに
室内側に雨水が入ってしまった
ということが原因でした。
施工会社も一緒になって原因を特定後、
きちんと対応頂いて現在は解決しています。
そのため、
木製サッシそのものにネガティブな印象をもっているわけでもありませんし、
今でも採用して良かったなと心から思っています。
外壁には180mmの分厚い外貼り断熱が施され、
窓の周辺の納まりが通常の充填断熱とは異なっています。
そのため施工会社も事前にいろいろ調査をして対策を考えてくださったので、
決して設計士や施工会社の施行中の手抜きだったりしたわけではありません。
だからこそ、自分の経験からも海外からの輸入サッシを導入する場合に
製品の水密性や排水性能、機構についてよく調べて理解しておくことが
大切だと思っています。
特に木製サッシの場合、
日本の樹脂アルミ複合サッシや樹脂サッシと比較した時に
気をつけないといけない特長があるからです。
※導入したトリプルガラスの木製サッシについての詳しいことは過去に書いた記事をご参照ください。
参考:※2018/1/23追記※トリプルガラスは結露しない?木製トリプルサッシを導入した感想。
海外製の高性能サッシだから断熱性能や気密性が高い。
そのかわりに水密性や排水性能が犠牲になっているか??と尋ねられたら、
少なくともうちで導入したサッシは「そのようなことはない」と断言します。
どちらか言うと、ちゃんと考えられていて製品はつくられています。
しかしそのものの詳しいつくりがわかっていないために、
取り付け方法や雨仕舞いの施工方法について誤解をしていたり、
まちがってしまうことがあるのだと思います。
ヨーロッパでは中小規模のサッシメーカーが
独自の仕様で製品開発をされている場合が多いため、
カスタマイズが可能な反面、
日本のような大手のサッシメーカーのような
サッシの断面図や施工図などの情報が
なかなか手に入りにくいなどの状況もありました。
ということで以下、漏水状況について写真も交えて詳しく書いていきます。
引き渡し後4ヶ月での雨漏り
2013年の6月に引き渡しをうけて、そのわずか4ヶ月後。
10月に雨漏りのトラブルがおきました。
それはもうめちゃめちゃショックでしたね。。。
気合い入れて建てただけに、、、。
「まさか、、、、」のひとことです。
その時は
海外製木製サッシはやっぱり水密性に問題があるのか???
と真っ先に疑っていました。
かなり強い台風が接近した晩、北側から猛烈な風と雨が家にふきつけました。
うちの家は住宅地の中にあり、南側と西側には住宅が接近しているのですが、
北東側の角地となっており、
しかも北西から東北にかけて家との間には道路と調整池をはさんでいて、
約30メートルぐらい遮るものが何もない場所です。
そのため、モロに風を受ける場所にあります。
建物北面には調整池や山が眺められる大きな窓、そして換気システムの吸気口をメンテナンスするバルコニーに出るためのテラスドアも設置する設計となっています。
だからこそ冬場に北西から強い風が吹き付けることはわかっていたので、
かなり念入りに防水の施工をしていただけに、ショックでしたね。。
深夜に妻から
「なんか水が落ちているような音がするような気がするんだけど。」
と言われて下に行ってみると、雨漏りしていました。。。
台風が直撃してから2時間程度たっていたでしょうか。
最初は
・2Fのテラスドアの真下の玄関の天井
・2Fの大きな窓のついている真下のキッチンのテラスドアの天井
から水がポタ、ポタ、と落ちてきました。
それが、時間の経過とともにだんだん量が多くなっていき、
それから一睡もできなかったことを今でもよく覚えています。
特に玄関はひどく、用意した桶には300ml程度の水がたまっていました。
そして明け方には
1Fの西面、北面、東面のほとんどのサッシの室内側の下部が
濡れている現象が発生していました。
パッと見た感じでは、木製サッシ本体に問題がありそうな症状でした。
今回採用したサッシは当時松尾設計室の松尾さんも紹介していたドイツのPAZENというメーカーのサッシです。
施主支給で採用したこともあり、松尾設計室や施工会社に対してクレームを言うわけにもいきませんし、難易度の高い住宅を一緒に建ててきたチームでしたから、なんとかこの原因をつきとめて解決したいという一心でした。
しかも、その後1ヶ月後には
ふたたび台風がやってきて雨漏りしてしまうという、、、笑
そんな中で住宅瑕疵保険を活用しながら原因の分析をおこなっていきます。
続きは後編で書いていこうと思います。
本日のリビングダイニングは室温20.5度、湿度42%。快適です。
暖房はオフです。
今年大流行したインフルエンザに家族の誰もかからず、なんとか乗り切れてよかったなと思っています。
家の性能もありますけど、予防に力を入れてくれた妻に感謝です。