さて、今回はHR−Cを洗面脱衣室に置く場合に、
実際にやってみて良かった事や住んでから気づいた
設計上工夫しておくと良いと感じているポイントを書いていきます。
いつもの通り、結論からいきます。
HR-Cのラジエーターパネルは
本来、熱が広がりやすい場所に置くほうが効率的です。
熱を効率的に放射できるからです。
しかし洗面脱衣室はどちらかいうと必要最小限の広さに設計されることが多いと思います。
私の家もそうです。
その限られた空間を最大限活用し、
HR−Cの能力を発揮しやすい環境づくりを考えていくことが大切になってきます。
まず、物干スペース。
これは、洗面脱衣室が1階・2階のどちらにもあっても
共通して検討したいことです。
建物に一体的な物干を設けることももちろんOKですが
重要な事は物干そのものよりスペースがあることです。
ラジエーターの周囲に充分空間があれば
可動式の簡易的なものでも問題ありません。
むしろ、建物と一体的なしつらえよりも
スタンドタイプなど可動式で動かせるようなもののほうが使いやすいと思います。
夏場は冷房で結露させて除湿するため、洗濯物が乾きにくいからです。
また、下手をすると壁にカビが生える可能性もでてきます。
冷房運転時は全然乾きませんが、
暖房運転時は本当によく乾きます。
タオルはホカホカになりますし、使ったタオルもすぐに乾きます。
ちなみにうちは洗濯機をラジエーターパネルのすぐそばにおいていますが
これはあまりオススメしません。笑
空間そのものを広くできる効果はあるので、どこかには置いたほうが良いと思いますが、
洗濯機をラジエーターパネルの近くに置いておく意味はほとんどありません 笑
ラジエーターパネルのまわりは物干スペースを設けた方が便利だと思います。
うちでは洗濯機の上部の棚に申し訳程度の物干スペースしか設けられていません。
もっと本数を増やしたり長いものがかけられるような設計にすれば良かったな、と思っています。
また、あまり詰め詰めにすると空気がよどんで乾きにくくなり、壁がカビることもあります。
干した衣類の間隔がゆとりをもってとれるほうが良いです。
次にトイレ。
思い切ってトイレを洗面脱衣室の中に入れてしまうと
とてもあたたかな空間になります。
トイレを洗面脱衣室と一体的にプランするのは
どうも狭いワンルームの洗面ユニットバスのような感じがあります。
一方で高級ホテルやヨーロッパで訪ねた住宅でも
浴室に隣接した洗面脱衣室にトイレを設置しているケースが普通にありました。
実際やってみるとこれが快適です。
冬場の夜も全然寒くなくトイレを使えます。
セントラル換気でずっと排気されているので
ニオイが残ったりこもることもありません。
TOTOのトイレに限らず、
最近のトイレは脱臭モードもあり
本当にニオイが全然気にならないのもあると思います。
家族構成にもよりますし
1階に洗面脱衣室をおろす場合には
来客時の利用も想定して、分けざるをえないと思います。
もし2階にお風呂と洗面脱衣室とトイレを配置するなら
トイレを一体的にプランするのはアリだと思います。
うちの家は洗面脱衣室を2階に設置しています。
HR−Cのラジエーターパネルは
1階のリビングダイニング、
2階の洗面脱衣室
に各1台です。
PS HR-Cが各階1台ずつで本当に足りるのか
正直なところ、不安もありました。
しかしUa値がHEAT20のG2相当
ダクト式セントラル熱交換型換気システムと組み合わせたら
問題なく各部屋ちゃんとあたたかいことがわかりました。
だいたい室温20度以上、湿度は40〜50%前後です。
HR−Cはほぼつけっぱなしで空調にかかっている光熱費は
2018年1月で6000円程度でした。
参考:2018年1月のHR-C暖房費節約状況と断熱性能の目安
外気温がマイナスになる日の早朝などの
窓際の室温はもうちょっと下がっているかもしれませんが
室温が18度を下回ることは無いように思います。
・5地域
・Ua値がHEAT20G2水準でC値が0.5程度
・熱回収率90%程度の熱交換型換気システム
を組み合わせれば
次世代省エネ基準レベルで部分間欠暖房する場合と比較して
光熱費の負担を増やさずに全館空調ができるので家の中のどの部屋も快適になります。
ちょっと極端な言い方になりますが
HR−Cのラジエーターパネルを
置く場所はどこでも良いとも言えます。
つまり、
「置きたい場所に置けば良い。」
ということです。
PS HR-Cのラジエーターパネルを置くオススメの場所は
以前の記事にも書いていますが、
家の中で寒さを感じるところと言えば
長くいて動かないところと
服を脱ぐところだと思います。
具体的に言うと
リビングのソファやダイニングのチェアに座っている時と
お風呂やトイレに入る時です。
うちはその2カ所にラジエーターパネルを置くことに決めて
結果正解だったと思っています。
一定の条件を満たせばHR−Cを洗面脱衣室に置いてもちゃんと全館空調できますので、
洗面脱衣室に設置される場合は物干スペースやトイレを一体的に設計することをオススメします☆
以下、これまでに書いた記事をざっとおさらいしています。
HR−Cで全館空調したい方には参考になると思いますので是非ご覧ください☆
洗面脱衣室はPS HR-Cのラジエーターパネルを置くおすすめ場所のひとつです。
参考:導入前に知っておきたい!PS HR-C放射冷暖房パネルのおすすめ配置
洗面脱衣室は換気計画で排気口が設けられやすく
冬に暖房する場合は熱ロスが大きくなります。
そのため断熱性能はUa値で0.3~0.4程度として
第一種熱交換換気を組み合わせることが有効です。
排気から熱を回収し、新鮮な空気をあたためて届けてくれるので
光熱費を安くするだけでなく、給気口からの冷気を抑えるため
体感的な快適さがあがります。
参考:「ZEH時代の冷暖房考」新建ハウジングプラスワン11月号の感想
結果的にHR−Cの導入コストの節約にもつながります。
最後までお読みいただきありがとうございます。